Finamore
【フィナモレ】
おしゃれな人は必ず“鉄板”と言える一着を持っている。
その服はいつだってその人を最高に美しく見せてくれ、
つらいときにはやさしく身体を包み込み、
ここぞというときにはそっと背中を押してくれるような一着だ。
ファッションはいつだってあなたの味方でなければならない。
どこにいたってその場所が、homeに感じられるように。
部屋を掃除する、ヨガをする、早起きをする…最近ではサウナなんかも。
心身ともに「ととのう」ための行動はたくさんあるけれど
私の場合、それは「シャツを着ること」だ。
シャツはごまかしが効かない。
バタバタと時間に余裕のない日常は不恰好なシワとなって表れるし
ルーズな食生活はシルエットに響いてしまう。
シャツには特別な魔法がある。
ほんのり心地よい緊張感とともに
きちんとお手入れされたシャツに袖を通すとき、
そして鏡の中の自分に納得できたとき。
自然と背筋が伸びて、気持ちがキリッと引き締まるのだ。
“フィナモレ”のシャツに、端正な佇まいと温かみを感じるのは
96年という歴史の長さとハンドメイドという丁寧な仕事のせいだろう。
1925年、カロリーナ・フィナモレは数人のお針子とともに
イタリアのナポリに小さなアトリエを開いた。
そしてまもなく、親しい顧客のために100%ハンドメイドのシャツを作り始める。
その技術と経験、そしてポリシーは息子のアルベルトへと引き継がれ、
今日ではさらにその子供たちであるシモーネ、パオロ、アンドレアが
ディテールの細部にまでこだわり抜いた完成度の高いシャツを作り続けている。
ご存知のとおり“フィナモレ”は
老舗シャツメーカーとして多くのおしゃれ通の心を満足させ、
世界中で愛されることとなった。
“フィナモレ”のシャツは人を圧倒しない。
清々しい存在感と洗練されたシルエットがありながら
リラックス感と優しさをたたえた唯一無二の存在だ。
熟練した職人技からなる美しいアームホール、ボタン、ガゼット部分に
ハンドメイドならではの柔らかな風合い。
ストレッチがきいているかのようなのびやかな着心地は
一度身につけた人たちを虜にしてしまう。
初めてそれなりに高価なシャツに袖を通した時よりも
年齢を重ね、いろいろなファッションを経験した時の方が
シャツスタイルはなんだか素敵に見える気がする。
“フィナモレ”の極上のシャツに後押しされ
おしゃれが少しずつ熟(こな)れている、という証なのかもしれない。
Finamore NEWS‖
オーダー会@ISETAN
自分だけの一着をつくれるオーダー会を伊勢丹新宿店にて開催。
型は「Sport」と「Prima donna」の2型からセレクト、
生地は“フィナモレ”がセレクトした100種類以上の生地からオーダーが可能。
さらには襟型、前立ての有無、ボタン、イニシャルの有無などディテールも自分好みに。
サイズは38〜44の4サイズ。
INFORMATION
期間●7/21(wed.)〜8/3(tue)
場所●伊勢丹新宿店 本館 4階 ザ・ステージ#4 プライムガーデン(東京都新宿区新宿3-14-1)
※営業時間/定休日に関しては、館に準ずる。
https://www.finamore.it/shop/en/
https://www.instagram.com/finamore1925
乙部アン/LIV,のファッションエディター兼執筆家。GINGERweb 、PRESIDENT Online などで複数の連載を持つ。
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BRAND HISTORY
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